べ太郎 飛び出し事故

夜中 水槽からべ太郎が飛び出してた
同じ部屋にいて 気が付かなかった

ただ本を読みながら 2回ぐらい何かの気配がしたのを覚えている 今まで聞いたことのない気配で
名状し難いけれど 例えるなら
虫が歩いているような気配



見当たらないので探すと
床のしかも テーブルのど真ん中 カーペットの上に横たわってた

どこをどうしたら そんなところまで 行ったのかよほど暴れたのだろうか テーブルから墜落して 一体どういう軌跡を辿ってそこにたどり着いたのか 椅子でワンバウンドしたのだろうか


発見 するやいなやとにかく抱き上げて 水槽に戻した

普通に泳いだ 助かったと思った でもまもなく静止して 今まで見たことのない動き ふっと意識が遠のいて持ち直すみたいな 動きを 繰り返すようになった

これは後遺症が残るかもしれない と言うかこのまま悪化して死ぬこともあり得る そう考えた

私がいつも通り水槽の横の椅子に腰掛けると
そんな状態なのにベ太郎は私の方へ
何の迷いもなく いつもより少し力ない 泳ぎ方ではあるけれどまっすぐ寄ってきて
いつも通り私の顔に1番近い ガラス水槽の
突端に 鼻を寄せてきた

泣きそうになったけど 私がいるとこの人は気を使う
自分の回復に努めてほしいのに無駄な動きをするような気がした

とても心配で見ていたかったけれど
もうべ太郎の 回復力を 信じて水槽を離れて 全て照明を落とすことにした

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明け方 暗いまま 様子を 見ると あの変な動きの 間隔が長くなっていたが やはりまだカクンとしている

リーフの付近で ほぼ静止状態

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早朝明るくなってから 様子を見ると いつもの通りに見えた
動きもいつも通りただ少し
テンションが低いなという感じ

腰掛けるとやはり私のところに寄ってくる

水槽内を泳ぎながら
なぜかすべてのヒレ
ゆっくり広げたりしている
フレアミングとは違う

まるで伸びをするかのようなゆっくりした動きだった
べ太郎は大きなあくびをした後餌をねだるような仕草を見せた
お腹が空いてるのか 餌を食べるような仕草を ガラスに向かって私の顔を見ながら正面から アピールした

お腹が空いてるのだろうか 一瞬餌をあげようかと思ったけれど今日は何も食べさせない

大きなストレスの後だから 食べない方がいい 本来下手は一週間ぐらい食べなくても大丈夫なはずだから今日1日は我慢してもらおう

消化器に負担をかけたくない 生き餌だったらいいような気もするけれどミジンコは 水槽中跳ね回るから
ベ太郎が いつも通り追いかけ夢中で食べると 体力を使う


今日1日は安静にしてもらう

明日は消化の良いものを少量 選択肢は みじんこしか私はない

ベタは 浮上性の固形物に 興味を示すから ゾウリムシを与えても 食べてくれるかわからない

とにかくあと1日静かに見守る