ツマグロヒョウモンと母性本能

今家中の花が満開だが
世話をしてると 結構 通りすがりに 欲しがる人がいて オレガノケントビューティーを今日二人の方に分けた

根っこごと分けたぱんだすみれ。
空洞になった部分に土をどうやって入れようかと観察していたら
私の ちょうど人差し指ぐらいの 大きな芋虫が二つも出てきてグロテスクな見かけで
でもなんとなくこういうのはきれいなちょうちょの幼虫であることが多いから調べたところ 案の定だった

パンダスミレに集っていた芋虫はツマグロヒョウモンという綺麗な蝶の 幼虫

ケージに入れて餌を与えていたところ 早々に一つが蛹になって なんという神秘的なと言っていたら もう一つもまもなく サナギモードに入った

入れておいた流木にちょうどいい感じで ぶら下がっているのが現在で 多分一晩かけて 変態を遂げるんだと思う

初めて 見ることばかりで 私はもう三日間まともに寝ていない 今週の平均睡眠時間は 手首につけたガーミンの中に 4時間と記録されている

でも今でも全然眠くない
体は辛いし精神も不安だけど

面白さの方が勝っていて 眠たいないとさえ思ってしまう と言うか眠くならない

癌が再発するのが怖くてしょうがないのに
もうどうしようもないと自分で思う

• • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • -

私が一生懸命授業の卵や稚魚自体を救出しようと寝ないで頑張っているのを となりの上田さんが母性本能と表現した

ゾッとした鳥肌立った 私は昔から母性本能という言葉が大嫌いで 本当におぞましい言葉だと思う

どれもこれも男の人の都合のいいように作られた言葉ばっかりで もう女の人という概念自体が男の人の都合のいいように作られているものばかりで

母性があって欲しい本能であってほしい 女の人は優しくあるべきだ 女の人は子育てが好きであるべきだ 女の人は面倒見が良くてあるべきだ

僕の俺のお母さんになって みたいな 願望がその言葉に集約されてて
気持ち悪すぎる 都合良すぎる 気持ち悪い

女の人に母性も本能も ありません

上田さんのような別にイヤらしくもない きちんとされてる ヨボヨボのおじいさんが 普通に

卵の中でパクパク口を動かしてるのがとてもいじらしいと話した私に対して
「母性本能 くすぐられる？」と 使ったことにゾッとした

生命を いじらしいと感じたり一つでも稚魚を 親のメダカが食べることから 救おうとしてお玉を握って 寝ないで頑張っている私を表現して 母性本能ときたもんだ

もう全てが男の人に都合のいいようにできているんだなあと 思う日本語というもの自体がそうなのかもしれないとさえ思う

よく女の人がまだ若くて綺麗なのにもうおばさんだからとか 自分のことをディスるけど

その価値観だって結局 ジャッジメントされる ものとしてのもので 男の人から 表現される嘲笑いの言葉や 見下しの言葉を そのまま逆輸入して 自分を守るために使わざるを得ない女の人

女の人の価値は若さで決まるという価値観はそのまま 自分に取り入れて 自分を貶める

おばさんと言って馬鹿にして嘲笑う男の人がいるから 自分で自分の価値が若さになってしまって

そういう形で予防線を張る

私は自分のことをおばさんという価値のない人間だと自覚していますよ 自分でわかってるから攻撃しないでね という予防線なんだろうと思う

それだけでなく 他者へ向けてもわざわざ 他人の事をもうおばさんだとか 誰それおばさんと 陰口を言う

たぶんそういう人は自分が言われて傷ついたことをそのまま嫌いな他人に応用しているんだろう

どんなに優れた人でもどんなに綺麗な人でも「オバサン」 という言葉で 無害化できる魔法だ

その一言で自分が一気に優位に立てたような 錯覚を して楽しむ

他人を貶めることで自分の優越感を満足させようとする

でもその言葉を選ぶ理由というのは男性の価値観はそのまま 自分と他人に応用しているという結果だ

私は自分のことをおばさんと言ってる若くて綺麗な人を見ても あるいは女性が他人に対しておばさんという言葉を使って貶めようとしているのを見ても 本当に両方かわいそうで切なくなる

本当は人間の価値というのは年齢で決まるものでもないし 母的なものがあるかどうかによって決まるものでもないし 女性である前に私たちは人間であるという当たり前のことなのに

もう骨の髄まで男尊女卑が 普通になってるんだろうなと思う 私が母親の虐待の下にいてそれが当たり前であったように洗脳されて麻痺している