人形供養準備、『うるせー! うるせー! うるせーんだよ!!』

人形供養


朝不用品引き取りの業者が とりあえず見積もりを出しに様子を見に 来る

人形供養してもらえるというのでそこの業者を選んだが どうも簡易的な裁断で自分の会社の中でお祈りをするだけで 他に葛飾区内の寺に出すとなると また別料金になってくると言う

それでどこも コロナの影響で 3年以内のテレビ以外は引き取っていないとか 人形供養もしていないなど 嘯いていたけれど 疑わしいので上野の 清水堂、 西郷さんの像の目の前にある赤い綺麗な 建物で人形供養で有名な所へ 電話をして確認したら普通にやっているという


しかも別にぼったくった値段ではなくてその業者が入ったよりもずっと安い

清水道だったらいつも通りかかっていた場所だしそこで奥様してもらえるならそれに越したことはない ただ問題は宅急便で送れないため自分で持って行かなくてはいけない 雛人形だけで15体その他のお人形こけしなどを含めると 手持ちはちょっと 難しいので タクシーか何かを使わなければいけない それでも割高ではないその業者を入れるよりは

あそこでお供養してもらえるのなら本当に嬉しい



それから鉄の部品についてや 雛人形の段の鉄骨などについても重たいからとても高いと言う これに関しても鉄くず家に引き取りにお願いすればむしろ買い取ってくれる


場所を選ばないと 価値のあるものがお金になるものが逆にお金を取られてありがとうございますと持って行ってもらわなければいけない事態になるということがよくわかる


お父さんがずっと気に入っていた布袋様は 神様なので人形供養にはできないと言うので 家のお寺さん、
常光寺のお坊さんに相談してみたら二つ返事で 持って帰ってお経をあげて くれると言うから 本当に適材適所と言うか 良い形で収まると思う


常光寺に どうするつもりで間違えて西光院にかけてしまった。
それで 人形の供養なんてどうでもいいとこを売るのか書くのかそして早く契約書に判子を押してよこせということを言われて間違い電話をしたことに気がついた。
こっちの住職は金の話と契約の話しかしなかった。
本当に死者や私のことなんてどうでもいいんだろう。


とにかく魂の入っているようなもの、
私の精神的な衛生面の問題になってくるけれど、
人形だけはきちんとやっていきたかったので よかった。

雛道具は別口に開始しなければいけないようだけれど人形だけ、 次回自分で持って行って納めることにした。

最後だし 飾っておこうと思って、
ついでに道具も一緒にお供養してもらおうと思って道具が外れないように爪楊枝で少しずつ接着剤で固定していく。

みんな満艦飾でお供養を受けられれば、なんとなく私も安心する

私自身が全部の15体を飾りつけるのは 初めてで 、なかなか難易度が高かった私は意外と手先が器用ではない。


私はちっとも雛人形に興味がなくて母が飾り付けていた。

今思うに母は自分が、雛人形が欲しかったんだと思う。


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・委任状


母の日だ。
老人ホームに母の委任状を取りに行く

前回は防護服を着ての面会になったが今回は面会謝絶になっている
東京まで来て一面も見られる 直接話をできないのは残念だが
委任状には職員さんの手を借りてサインをしてもらう

これで家を動かす全部の権利はほとんど私に移動ったことになる。
後は一番最後の最後売却の時に母が口頭で自分の名前が言える程度で売却しますということを意思表示できれば全て終わる。

老人ホームの母の様子は、 職員さんの説明によると
ますます暴言が酷くなっていて常に
うるせーうるせーうるせーと言っているそうだ
ずっとつぶやいているという
それでたまに『何々って言ってるんだろ!』という強い口調の暴言が入ったりするらしい。
あとは自分の思い通りにならないことがあると、それをそのまま口に出してしまうと言っていた。
それでも職員さんは母を庇って目は悪い人じゃないのはわかるんだけれどと言っていたけれど目が悪い人というのはそれほどこの世の中にいると思わないおそらく全員がどんな悪事をしている人でも 自己正当化して自分のことを悪いとは思っていない。

どんな悪い人でもそれぞれ愛するものがあり愛する人がいて大切なものがあるんだそして自分の正義があるんだ。



うるせーうるせーうるせー、恐らくこの瞬間も
母はずっと呟き続けているのであろう。

本当に哀れだと思う

あの人は 最初から最後まで 他人の人生を生きていて、
自分のご機嫌を私に取らせてきた。
このまま人生を終わるんだろう。

頭の中ではずっと 何かが聞こえているのかもしれない。
それに対してうるせーうるせーうるせーと言っている。
なんだ結局母は自分で終わらない地獄に落ちちゃったんか。

ずっと自責の念、劣等感、歪んだ見栄、 ずっと言い返したかった言葉を呟いて 満たされない。 自分の人生を生きてこなかったから最後まで自分の人生を生きることができないんだろう。


気持ちはよくわかる 程度の差こそあれ恐らく母も 祖母から虐待的なことを受けていたと思う こういうものは連鎖する 世代間の呪いだ


でも私はそれに気がついた。
そこが彼らとの一番大きな違いだ。
この 気が付いているかどうかの差は大きい。

私は彼らのようにならない。

私は幸い(?)頼りたくても誰も周りにいないから、
全てを自分で選んで、決定して、進まなければいけない状況にある。


ものすごく心細いし毎日薄病の発作が襲ってきて苦しい だけどきっと やり遂げた先に何かが見えると私は信じている。

それがもし失敗であっても やれるだけ全てやったんだからそれでいいと思う。